login00 (login00) wrote,

変わった場所での宿泊、体験するなら

に付き合ってもらいながら講義を受けさせている。

 講義中は実技に使うエリア全体に弱体化の界を張っているため、見た目が派手だけどそこまで危険視するレベルでも無いと学園側には判断されている。狙い通りだ。気になるのは、効果範囲に比例して効果が下がっていく筈の界だけど、最近使い慣れてきたのか効果が上がってきている気がすることくらいだな。

 現状、講師の派閥などから妨害行為なども無く平和だ。

 つまり、学園都市での生活は順風満帆。財布 ck

 だと言うのに。

 僕は講義を終えた後に立ち寄るのが習慣になっている図書館で、目当ての本を机の正面からやや横に置いて腰掛けると、そのまま突っ伏した。

 長い溜め息が口から漏れる。

 僕は今、ある意味で追い詰められている。

「まさかこの世界、ヒューマンが一夫多妻制だとは思わなかった」

 神が定めた神聖な制度、らしい。ええ、神様が。

 独り言が口から出る。誰にも意味を知られないからか、特に学園に来てから独り言が増えた気がする。これ以上白い目で見られるのも嫌だから意識して減らすように心がけているんだけどね。

 だけど、一夫多妻制とはあの虫、とことんやってくれる。ど阿呆が。

 男に都合が良い制度、に見えて実際には全く違う。僕の貧困な想像だと一夫多妻制はハーレムに似た感じの語感で受け止めていた。甘かった。本当に甘かったよ。

 実際のヒューマン社会を見てようやく思い至った事だけど。

 これって奥さんが何人もいてウハウハ、じゃなくてむしろ現代日本よりも格差がより酷くなっている。

 より美しく強く財を持つ、要は優秀な男に女性が集まるだけで、誰でもハーレムが出来るわけじゃないんだ。

 それどころかむしろ結婚さえ出来ない男性が増える可能性がある。女神よ、お前はどこまで酷い事をすれば気が済むんだ? 何をそこまで選別したいんだよ。

 一夫一妻制って、世の大半の男性にとっては実は凄く素敵な制度なんだと気付かされた。

 かと言って、それで僕が結婚できない可能性が高くなって追い詰められている、訳じゃない。

 ……逆なんだ。

 もうこの学園に来て何ヶ月か経つけど、二週間前くらいからだろうか。

 告白されだしたのは。カルバンクライン

 識なんかは、開講当初から付き合いたい女性が何人も告白していたんだけど、対岸の火事と笑って僕は羨むでも慰めるでもなく識の泣き言を聞き流していた。

 商会が軌道に乗って、学園でもそれなりに力を認められ出した頃。まあつい最近なんだけど。

 学生から相談があると言って呼ばれたのが最初だった。講義でも見た事の無い女の子だった。つまり会った事も無い生徒。

「先生はもうご結婚されてますか?」

 それが、悪夢の始まりだった。

[未婚だ。それがどうした]

 当然、そう応じた。

 何がどうなってそうなるのか知らないが、次に彼女はこう言った。

「なら三番目以降に私と結婚してくれませんか」

 と。

 頭の中が?で一杯になったね。元の世界で後輩や部の友人に告白された時の鼓動が跳ね上がるような緊張や興奮などは一切無かった。

 ただ唖然としただけ。だって、初見の相手からいきなり結婚してくれなんて言われても実感はゼロだし。それに何番目とか、この時は意味が全くわからなかった。

 馬鹿らしい事を意外と真剣な顔で言ってくる女生徒に、失礼だと思ったけど溜め息を吐いてしまった。

[悪いがその気は無い]

 何とかそう書いてその場を後にした。

 次の告白はその日の夕方。いや告白と言うか、一回目を含めてプロポーズだな。

 http://www.watchsreceive.com
  • Post a new comment

    Error

    Anonymous comments are disabled in this journal

    default userpic

    Your IP address will be recorded 

  • 0 comments